その“医療健康本”、科学的根拠は? 読む前に6つのポイントをチェック!

命や健康に関わる医療情報を扱った本を手に取るとき、どうすれば信頼できるものを選び取れるのか。医師や司書、元出版社編集長らに聞いた6つのポイントをまとめました。

https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0016/topic046.html

  1. 標準治療は最良の治療法:日本では、検証がされて最良の治療法と認められたものを「標準治療」と呼び、保険が適用され、医療機関で比較的安価に治療を受けることができるようになっている。
  2. 個人の意見に要注意:医療に関する情報を見極める際に、「エビデンスピラミッド」というものを頭に置いておく。
  3. 本は後ろから目を通す:まず、本がいつ発行されたか。医療は日々進歩しているため、ある程度時間が経過すると、情報が古くなっている可能性もある。そして文献一覧など、引用元が丁寧に書かれているかという点。
  4. 科学的根拠が不確かな本は図書館にも:図書館には「図書館の自由に関する宣言」と呼ばれるものがあり、図書館の最も重要な任務として「知る自由を持つ国民に資料と施設を提供すること」とされている。つまり、医療に関する本の中で、科学的な根拠が不確かなものがあったとしても、人々の知る自由を守るという観点から、図書館が意図的にそれを排除することはしない。
  5. 欲しい情報ばかり集めがち:特に健康とかになると、わらにもすがる思いで『こういう方法がないか』と情報を探していると、どうしてもその思いに合う本ばかりにひきつけられていく懸念がある。さらに、欲しい情報を求めるあまり、特定の価値観の本にのめり込んでいく危険性がある。
  6. 本だけに頼らず専門家に相談を:本は読み進めていくと、読者が筆者の主張と孤独に向き合うことが多くなる性質もある。誰にも相談しないまま、偏った認識に陥ってしまう危険性がある。