@Web担当者Forum(2022-09-21)
この連載「地方の小さなB2B企業がウェブを使って成果を出す鍵とは?」では、私たちの事例をもとに地方の中小企業がウェブで成果を出すためのヒントをお伝えしています。
株式会社アクシスの瀬川氏
第4回となる今回のテーマは「お客様の温度感に合わせたCV(コンバージョン)地点づくり」です。
https://webtan.impress.co.jp/e/2022/09/21/43322
- ひと口にお客様と言っても、温度感にはかなり差がある。まだ情報収集段階の方もいれば、商品サービスの導入をすぐにでも考えている方もいるはず。
- 中長期的に問い合わせを増やすためには、今すぐ顧客だけでなく、問い合わせはしないが商品サービスに興味を持つ方も獲得できる仕組みが必要。
目標:お客様の温度感に合わせたCV地点づくりのポイントを紹介
どこからWeb集客の改善に手をつける?
Web集客の改善では、ゴール(コンバージョン)から集客に向かって改善施策を進めることが最短距離で成果を出す鉄則;
- Webサイトにどれだけ集客できたとしても、Webサイト自体に問題があってコンバージョンに至らなければ、せっかく集めたユーザーを無駄にしてしまう。
- Webサイトに訪問するユーザーを劇的に増やすのは、とても大変。費用も時間もかかる。コンテンツマーケティングを実践している場合は、検索アルゴリズムの変動など、自分たちではコントロールできない部分で成果が変わってくる。
- すでにWebサイトに訪問しているユーザーのコンバージョン率を高める方が比較的容易。コンバージョン率を上げるサイト改善は、費用も最小限で済みますし、成果が出やすい。
問い合わせは、思っている以上にハードルが高い
- お客様にとって「問い合わせ」は心理的にハードルが高いアクション。問い合わせしなくて済むなら、わざわざ問い合わせはしたくない。
- 問い合わせるためには、そもそも自分の悩みをきちんと認識できている必要がある。
問い合わせの3つの壁
- 自分の悩みが認識できるか?
- 自分の悩みが言語化できるか?
- 問合せフォームから相談できるか?
問い合わせ自体のハードルが高いため、お客様との接点(=CV地点)を増やすほうが、結果として問い合わせが増えることにつながる。
お客様の温度感に合わせたCVポイントを設計する
カスタマージャーニーマップの初期段階での施策の例:
- 認知
- メールマガジンの登録:ブログ記事の下部などにフォームを設置すると集まりそう。
- ホワイトペーパー(お役立ち資料)のダウンロード
- セミナー申し込み:Webサイト内に専用の申し込みページをつくるのが望ましい。
- 興味
- サービス資料のダウンロード
- お客様事例集のダウンロード
まずはメールマガジンに登録してもらう。その後セミナーに案内して、参加してもらう。その後、個別相談会に案内する。個別相談会で課題をヒアリングして、自社の商品サービスで解決できそうなら提案する。
こういった流れをつくることで、問い合わせには至らないが将来顧客になってくれそうな人を見つけ、最終的には商談をつくっていけるのです。
アクシス社の事例
検討した結果、足りていなかったのは、自社のサービス資料:
- 商談時にお客様向けにお渡ししていた提案書をベースに、自社の強みや提供サービス、実績などがまとめてわかるように資料化。
- Webサイトからダウンロードできる導線を作る。WebサイトのCTAに、資料請求のボタンを追加して、問い合わせするか、資料請求するかを選べるようにした。
- サービス資料をダウンロードするページでは、お名前や連絡先などを入れてもらい、必要に応じてフォローアップできるようにした。なおこのダウンロードページには、Googleスライドを使って資料の中身を一部見られるようにしており、より興味を持ってもらえる仕掛けも作った。